薬局・医療機関で働く方向けの解説です。 最終更新 2026年9月11日
一部の医薬品には、1回の処方で出せる日数に上限があります。 上限を超えた処方は保険の請求で問題になるため、処方を組むとき、処方せんを受け付けるときの確認が欠かせません。 このページでは、上限のしくみと、成分名で確かめるときに起きやすい誤りをまとめます。
保険診療では、投薬の量は、予見できる必要な期間に応じたものとすることが原則です (保険医療機関及び保険医療養担当規則)。そのうえで、厚生労働大臣が定める一部の医薬品には、 1回に処方できる日数の上限が決められています。
| 対象 | 1回の上限 | 補足 |
|---|---|---|
| 新医薬品 | 原則14日分 | 薬価基準に収載された月の翌月の初日から1年間。対象から外される品目もあります |
| 麻薬・向精神薬など | 14日・30日・90日分 | 成分ごとに告示の別表で決められています。同じ成分でも剤形によって上限が違うものがあります |
上限が「なし」の薬でも、長期の処方が無条件に認められるわけではありません。 上の原則のとおり、病状から見て必要な期間に応じた量であることが前提です。
成分名で上限を確かめるときに気をつけたいのが、名前の一部が共通する別の成分です。
成分名の後ろに付く語(塩酸塩・水和物など)は、同じ有効成分の塩や結晶の形の違いを表します。 一方、前に付く語は、別の物質であることを表す場合があります。
たとえばエスゾピクロン(ルネスタ)は、ゾピクロンと名前の一部が共通しますが別の成分で、 投薬期間の上限は設けられていません。 「成分名に『ゾピクロン』を含むか」のように文字の一部が一致するかどうかで機械的に判定すると、 こうした品目に誤って上限が付いてしまいます。レセプトコンピュータや自作の一覧で照合するときも同じ注意が要ります。
上限のある品目には、詳細ページと検索結果に処方上限◯日の表示を出しています。
判定は、告示の別表をもとに整理した成分の表と、各品目の成分名を照合して行っています。 照合では、成分名を「・」で区切り、前に付く語を区別したうえで一致を見ています。
ただし、次の点に注意してください。